映画「ゴジラ-1.0」の感想

2024年04月09日に公開

2023/11/3 ゴジラ-1.0の公開日に私は当映画を視聴しました。
映画の公式サイトは以下になります。サイト自体もかなり精巧な作りになっており、細かいところまでこだわりを感じます。

▼ 映画「ゴジラ-1.0」の公式サイト

https://godzilla-movie2023.toho.co.jp/https://godzilla-movie2023.toho.co.jp/

私自身、元々ゴジラ映画が大好きでハリウッド版のゴジラ映画("We call him Godzilla."というセリフが有名なやつ)や「シン・ゴジラ」を観ていたことから、この映画への期待感は非常に高かったです。
SF系の作品はあまり好きではないのですが、ゴジラ作品は親しみやすい印象があります。
日本の特撮系に共通した「子供心をくすぐる要素」がこの親しみやすさを生むのではないかと考えています。
こういった日本文化は本当に素晴らしいなと改めて思いました。

少し話がずれましたが、「ゴジラ-1.0」は非常に素晴らしい映画だと思いました。
高度なCG技術、撮影技術などが相まって没入感があり、ハラハラしながら見ることができました。
それでは、映画の感想・考察の深掘りをしたいと思います。

ゴジラの傾向

まず、ゴジラ作品の特徴について軽く考察しておきたいと思います。
国と時間軸の2つの要素からなるマトリックスを考えてみます。

まず、日本におけるゴジラ作品に注目してみましょう。
昭和におけるゴジラ作品は、親世代の話(特に父から聞いたことだが)によるとゴジラは「いいやつ」として描かれていたようです。
元は、人間の核実験によって誕生した生物ではありますが、いいやつってところが少し特殊な気がします。

そして、現代におけるゴジラ作品では、ゴジラは"恐怖"や"危機"の象徴として描かれていることが多いと思います。
「シン・ゴジラ」においても、「ゴジラ-1.0」においてもゴジラは人間と敵対する生物という印象を与えるように脚色されているように思えます。
(「シン・ゴジラ」の場合、ゴジラはただ歩いているだけですがね 笑)
特に「ゴジラ-1.0」の場合はその性質が強かった気がします。

様々な不安要素が蔓延る現代社会だからこそ、ゴジラという存在を不安を煽る対象として描いたのかなと考えました。
まぁ、ゴジラの描き方を変えることで新感覚を与えている点が素晴らしいと思います。

次に海外映画におけるゴジラに注目してみます。
ハリウッド映画におけるゴジラ作品は、日本の昭和時期のゴジラと印象が似ていると思います。
高いCG技術を使って特撮をリメイクしたという側面が強い気がします。

国を超えて、全体を通して見ると共通していることがあります。
それは、ゴジラの有している「超自然的な存在感」です。
ゴジラとは、自然の意見を自然という言葉を発することができない存在の代わりに、人間に伝達する代行者である気がします。
ゴジラは常に中立的立場を一貫しているように見えます。
ゴジラはただ、地球の秩序を保っているだけであり、人間が状況に応じて一喜一憂しているだけだと思います。

ゴジラが凶悪なモンスターを倒してくれた際には、人間が勝手に自分達を助けてくれたと考えているように見えます。
また、ゴジラ以外のモンスターが登場していない場合、人間は勝手にゴジラは悪いやつであるとみなしているような気がします。

このような超自然的存在感のルーツはどこにあるのでしょうか?
その答えは、身近なところにありそうです。

ゴジラは元は日本で作られたものです。つまり、そこに日本特有の思想が入っていると思います。
それは、自然という存在への"畏怖"の念や"尊敬"の念です。
日本には、古事記という読み物がありますが、これは自然という存在への尊敬・畏怖の念を伝えるためのツールだと私は考えています。
このように考えてみると、ゴジラが日本人にとって非常に親しみやすい存在であることは納得がいく気がします。

ゴジラ-1.0において印象に残っているシーン

続いて、「ゴジラ-1.0」にフォーカスして、個人的に印象に残っているシーンと感想をまとめてみます。

  1. ゴジラの光線が銀座の街を破壊する
  2. 浜辺美波の体に異変が起こるシーン
  3. クライマックスシーン(ゴジラへの特攻と生還)

まず、1については「ゴジラ」という存在を通して、核の恐ろしさ視聴者に伝えようとしているように思えました。
銀座という私たちが知っている街が、ゴジラの光線によって一瞬のうちに破壊されてしまう。
CG技術も相まって恐怖に突き落とされました。

2については、「シン・ゴジラ」にも類似したシーンがあったような気がします。
「シン・ゴジラ」の場合、ラストシーンでゴジラ第五形態の誕生を示唆して終わります。
最後の最後に恐怖を残し視聴者に考察を促す点が、日本ゴジラ作品に共通しているような気がします。

「シン・ゴジラ」の場合、「この国は、スクラップ & ビルドを繰り返してきた」という言葉の通り、ゴジラ自身も環境に適応しながら常に進化していることを示唆しているのではと私は考えました。

それに対して「ゴジラ-1.0」 の場合、エイリアン的(寄生される)な恐怖がありました。
寄生されるわけですから、よりグロテスクチックな気持ち悪さがあります。

このような気持ち悪さも含めて、この映画はSF作品としてよくできてると思いました。

3について、特攻ではなく脱出装置を利用した攻撃作戦を利用していることから、新しい日本(戦後日本)に変わったのだということを伝えている気がしました。
それでも、ゴジラという脅威に向かっていくためには武士としての勇気が必要です。

つまり、「日本人の精神は死んでいないぞ!」というメッセージでもあるように感じました。

総括

ゴジラという日本文化は世界にも誇れることが証明された映画であると思います。
この作品を公開日に見ることができたのは良かったと思います。

終わりに

ここまで読んでいただきありがとうございました。
興味のある人はぜひ一度見てみてください。

▼ 映画「ゴジラ-1.0」公式サイト

https://godzilla-movie2023.toho.co.jp/https://godzilla-movie2023.toho.co.jp/

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じゅんき

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